大人の夏休みの工作として、自転車用ウインカーを作りたくなったので検討してみた。
要件
まずは大雑把な方針というか要件を決める。
- 右折、または左折を示す合図を黄色~橙色LEDで前および後ろに提示する。
- 表示器やスイッチは有線接続。
- 有線接続に必要な配線数は最小限とする。
- 左右の表示器は間隔が短く区別困難だろうから、ただの点滅ではなく流れるアニメーション表示。
- 系全体を単3電池2本で駆動する。
- 電池交換の頻度が少なくなるよう努力する。
- つけっぱなし防止の為、動作中は音を出すか、荷物に邪魔されない位置にLED表示する。
- 防水。
こんなところかな。
表示器の構成
全体要件からすると、表示器の要件は以下のとおり。
- 黄色or橙色LEDで流れるアニメーションを指示に従い表示する。
- 電源は外部から供給する。
- 電池交換の頻度が少なくなるよう努力する。
- 防水。
これらを設計に落とし込むと・・・
- 外部との接続は、最低でも電源線2本が必要。通信もするなら更にもう1本必要だが、アニメーションON/消灯の切り替えだけなら電源ON/OFFだけで事足り、また消灯時の待機電力を0にできるので通信線はなしとする。すなわち、外部との接続は電源線2本のみ。ON/OFF制御は電源のON/OFFで実現する。
- アニメーション表示はシフトレジスタまたはマイコン制御で実現できる。
シフトレジスタを使う場合は別途発振回路および分周回路などが必要で回路規模は200円以上。
マイコン制御の場合はクロック・Flash・電源内蔵マイコンを使えば良く、1チップで実現可能。価格は70円ぐらいから(AVR tiny系列の場合)。
マイコン制御としたほうが設計自由度が高く、部品点数が少なく、コストも安いことからマイコン制御とする。候補機種はAVR ATtiny202、ATtiny13A、AT90S2323。
AT90S2323は動作電圧範囲が狭く別途レギュレータが必要なので不採用とした。
ATtiny202とATtiny13Aの大きな違いはプログラム書き込み方法で、202がUPDI、13AがdebugWIREとなっている。どちらも通信線1本で済む方式だが、debugWIREはピンを専有するのに対しUPDIは専有ではない設計にできる(12Vを加えることでピンをUPDIモードに切り替えられる)。そのため、今回はATtiny202を採用した。AVRマイコン ATTINY202−SSNR: マイコン関連 秋月電子通商-電子部品・ネット通販
- LEDの数は、流れるアニメーション表示のため最低3灯。8ピンマイコンを使うならば、5~6灯。
視認性は大径ほど良い気がするので、Φ5mmから選定する。コストパフォーマンスと入手性から、秋月のOSY5RU5A31E-NOを選択。5mm黄色LED 590nm OSY5RU5A31E−NO (100個入): LED(発光ダイオード) 秋月電子通商-電子部品・ネット通販
- 防水筐体は、ダイソーの自転車用100円5灯LEDライトを流用できたりしないかなあ。
5LED リアライト | 【公式】DAISO(ダイソー)ネットストア
カバーが赤いのはまずいので、カバーだけ新造する。